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Noro

ノロウイルス

ノロウイルスとは

ノロウイルス感染症は、秋から春にかけて流行し、激しい嘔吐や下痢、発熱を引き起こす胃腸炎の原因となるウイルスです。成人だけでなく小児にも感染が広がり、多くは数日で自然に治癒しますが、基礎疾患のある方や小児では重症化することがあります。感染力は非常に強く、しばしば集団感染を引き起こし、社会的な問題となります。

ノロウイルスの感染経路は経口感染であり、感染者の吐物や糞便、それらによって汚染された環境表面を介して感染します。また、汚染された食品の摂取による食中毒も代表的な感染経路の一つです。ノロウイルスは飛沫感染はしません。

ノロウイルスは直径約3万分の1㎜の小型のウイルスであり、感染すると感染性胃腸炎を引き起こします。激しい下痢や嘔吐は乳幼児から高齢者まで広い年齢層で見られ、乾燥や熱に強く、消毒薬も効きにくい特徴があります。感染力が強く、少量のウイルスでも感染が発症します。

ノロウイルスの症状

ノロウイルスの症状は嘔吐、下痢、発熱を中心にしており、感染後1~2日の潜伏期間を経て急激に現れることが一般的です。夜になり寝床につくと、腹の底から吐き気が襲ってきて、激しい吐き気と嘔吐が続きます。これが何度も繰り返され、横になることもままなりません。嘔吐が収まった後には急激で激しい悪寒や発熱が続くこともあります。

これらの症状は通常1~2日で治癒することが多いですが、その後も約1週間ほどは便中にウイルスが排泄され、感染者がいる場合には二次感染のリスクがあります。症状が治まった後も、ウイルスの排泄が続くため、十分な衛生対策が必要です。

流行時期には手洗いや予防策を徹底し、感染拡大を防ぐことが重要です。

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ノロウイルスの原因

このウイルスの感染経路はほとんどが経口感染(口からウイルスが直接体内に入ることで感染する)で、次のような感染様式があると考えられています。

  1. ノロウイルスに感染した患者のウイルスが大量に含まれる便や吐物を触ってしまった人の手などを介して二次感染した場合

  2. 家庭や共同生活施設など複数人が接触する機会が多いところで飛沫感染等で直接感染する場合

  3. 食品製造従事者や飲食店の調理従業者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べてしまった場合

  4. 元々ノロウイルスに汚染されている二枚貝(牡蠣など)を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
  5. ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合

特に、食中毒では3.のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。

ノロウイルスの治療法

今のところ、このウイルスに効果のある特効薬はありません。このため、症状を緩和するための対症療法が行われます。特に体力のない乳幼児や高齢者の方々は、脱水症状を起こしたり体力を消耗することが多いため、水分と栄養の補給(うどんやお粥などの消化に良い食事)を充分に行うことが重要です。脱水症状がひどい場合には受診いただき、点滴を行うなどの治療が必要になります。

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